予防のプロフェッショナル、歯科衛生士
“歯科医院の看護師”である「歯科衛生士」の仕事には、大きく分けて3つあります。
まず一つには、むし歯や歯周疾患などがある患者様に対して口腔内（口の中）の健康を守るために、予防処置や予防指導をする“歯科予防処置”があります。むし歯や歯周病の原因となる歯垢や歯石の除去（スケーリング）や予防のための薬（フッ素など）の塗布などをおこなうほか、歯科医師の治療後に患者様へ向けて歯の磨き方や注意点を説明することなどが多くあります。
二つ目に、“歯科診療補助”という仕事があります。
名前の通り、歯科医師の診療補助をおこないます。歯科医院では、治療の準備や器具・機械の消毒の後片付けはもちろん、治療中の器具の受け渡しや歯科医師の指示の元で治療の一部をサポートすることもあります。歯科医師の治療環境を管理することと、患者様に安心を与える両方の役割があります。
最後に、歯科衛生士には“歯科保健指導”という大きな役割があります。
口腔内の健康を維持するために普段の生活における歯の疾患予防の方法などの指導をおこなう業務です。小学校に出向いて“歯磨き指導”をしたり、保健所にて妊娠中の女性や幼児を対象に衛生指導をしたり、また、時には福祉施設などで、寝たきりの方に対して訪問指導などもおこないます。